2025/06/10 16:53

🔍 点が線につながりにくい理由


 意味を理解しないまま覚えている

単語や計算方法などを「丸暗記」で覚えていて、なぜそうなるかを理解していない。

その結果、知識が“断片”のまま。


🧠 例:「なぜ割り算は“分ける”ことなのか」をイメージせずに、計算式だけ覚えている。



 経験や具体例と結びついていない

子どもは具体→抽象の順で理解します。抽象的な知識(点)を、生活や経験に結びつけることで「線」になります。

体験がないと、知識が宙に浮いたまま。


🧠 例:「天気の変化」を習っても、実際に空を見たり天気図を使っていないとピンと来ない。



 前提知識の抜けやズレ

点Aと点Bをつなげるために、途中の知識(橋渡し)が抜けていると線になりません。

一見覚えているようでも、基礎がグラグラしていることがあります。


🧠 例:文章問題が解けないのは、「読む力」や「単位の感覚」が弱いなど、背景に原因がある場合が多い。



 情報を整理する力が育っていない

「AはBと関係がある」「これは前にやったことだ」といった、関係づける力(メタ認知・論理的思考)が未発達な場合。

特に小学校低学年~中学年では、この力はまだ伸び途中。


🧠 例:算数の「割合」と「比」の違いが分からないまま、それぞれ個別に覚えて混乱。



 焦り・不安・自信のなさ

「分からなかったらどうしよう」「覚えることが多すぎる」など、感情が思考を妨げてしまうことも。

線でつなげるには、じっくり考える余裕が必要。


🧠 例:自分でじっくり考えるよりも、答えを当てにいってしまうクセがついている。

🔧 解決のためのヒント

📎 つながりを言葉にさせる

 「なんでそうなると思う?」「さっきとどこが似てる?」などの問いかけで、関係づけを促す。

🧩 具体から抽象へ

 例:分数=ピザを切る/地図の縮尺=実際に測るなど、身近な例や体験でイメージを作る。

🔁 復習は「前と今の関連」に注目

 「これ、前にもやったよね?」と、過去の学びとの接点を意識させる。

🧠 考える時間を与える

 答えを急がせず、「どうしてそう思った?」と途中の考えや失敗を大切にする。

🗂 図・表・色分けを使って見える化

 情報整理が苦手な子には、図解・表・色分けでつながりを視覚的に示すと効果的。